銀の指輪を華奢な指先からするりと抜き取った。
 これは今は目障りな余計な輝き。
 戸惑いつつ身を任せていたあの頃が、懐かしく思える。
 今では、恥じらいながらも、俺に抱かれることが至上の悦びだと
 言っているかのように微笑んで、自ら指をつなぐ。
 彼女ージュリアーに与えられた私室のベッドで
 …

いくつもの夜を越え、罪だと知りつつ想いを交わしてきた。

 最初に一目見た時から、彼女が欲しかった。

 どんなことをしてでも手に入れると決めていた。