太陽の様に眩しかった彼は少し意地悪になって私の前に現れた。
————無色透明な世界を色付けてくれるのはいつも貴方だけ。




失敗ばかり恐れる大人の助言を子供が理解できないように。


無鉄砲で意味を成さない子供の言動を理解できなくなるのが大人だ。



誰しも挫折や過ちが積み重なった上に成り立つ現在いまを、臆病になりながら生きている。









————だから


大人へ足を踏みだそうとしている青いあの頃が。

人は眩しくて仕方ないのかもしれない。








空を見上げると蘇る。







蒸し暑いプレハブ小屋の熱気





白球を追いかける泥臭い姿






愛おしい笑顔












自分から手離したあの頃の記憶に縋って生きている滑稽な自分に笑えた。