美夜は同じ職場の尚樹と恋愛関係にあるが、ある理由から罪悪感を抱き続けたまま交際を続けている。

ある日の夜、突然尚樹から別れを告げられた美夜は……。


──桜の花に良く似た淡い仄かな薄紅色の恋心。いつかは散ってしまう桜色のような恋を私はずっと忘れない。



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──私はこの桜の季節になると、いつも貴方を思い出す。



『ねぇ、桜の花言葉って知ってる?』


貴方は花言葉より目の前の桜を綺麗だと思った方が簡単だと言ったけれど、私には貴方との恋は桜の花言葉そのものだったから。



──桜の花はまるで私の恋みたい。


淡い恋心が膨らんで、仄かなピンクに色づいて、貴方に気づいてもらうのをひたすらに待っている。


貴方と心と心が通じ合ったとき、嬉しくて愛おしくて、花開いて、貴方の為だけにわらうの。



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