最期の嘘(一話完結)

作者掌編小説

悦史は妻の茜を病気で亡くす。「死ぬまで嘘はつかない」。高校時代につきあい始めた、それが二人の約束だった。茜の死から三年過ぎた。悦史は会社の後輩・恵美に「先輩を異性として意識してます」と打ち明けられる。茜が死に際に言った台詞について、悦史はもう一度考える。どんな想いで茜はあんな言葉を口にしたのだろう…