高校二年生の野崎ちゃんは、クラスメイトのマスク男子の矢田くんを推しだと公言して、好き好きアピールを絶やさないが、矢田くんはいたって塩対応。それでも、野崎ちゃんが彼を推すには理由があった──それは、マスクの下の頬が赤くなっているのを知っていたから!
照れ隠しだとわかっている野崎ちゃんは、矢田くんに好き好きアピールを絶やさないのだった。
ある日、クラスメイトに「好きじゃないなら、私が矢田狙っちゃおうかな〜」と言われ、素直に応援できない自分にモヤモヤして、矢田くんに近づくのを控えるようになる。
野崎ちゃんは、去年の失恋から、恋をすることが怖くなっていた。
一方、急に避けられた矢田くんは、自分が何かしてしまったんじゃないかと考える。しかし、野崎ちゃんが友達に「矢田の彼女になりたいとは思わないの?」と聞かれ「推しだからなぁ」と答えている場面に遭遇し、胸が痛むのを自覚する。そこで初めて、矢田くんは、野崎ちゃんを好きなんだと気づいた──所詮、自分は推しに過ぎないのに。
そんな中、矢田くんが他の女子に告白されている現場を目撃してしまう。
恋心を自覚した野崎ちゃんに、矢田くんが告白して二人は付き合うことになった。