規則的な日常。ある日あらわれた,うつくしい人たち。シルバーリングを鈍く光らせるユリは,花が開くように笑った。オレンジの香りを漂わせるイズミは,氷のような瞳をもっていた。柔らかい茶髪を揺らすシオンは,世界のすべてから祝福されていた。変則的になりつつある私の日常と,彼らとの旅路。
私を救う ただ一人のひとは言う。
『You’re gonna be the one who saves me?』
髪をとかすように
月を眺めるように
私も人を愛した。
『You're my Wonderwall』