朝起きたら身体が白くなっていて余命は3か月⁉

作者成瀬 希空

幻の奇病として注目されていたI‐9にかかってしまった雪香。
症状が出てからすぐに隔離施設Moonに連れていかれ、そこには数人の患者。
医者という形でMoonを管理していたのはI‐9に自身もかかっている翔太という男性。
男性といっても彼も10代後半だった。
I‐9の患者は全て10代後半で全員がMoo…

  真っ白な身体



  奪われる感覚



  絶望に染まった真っ白な瞳。


 

  何も映らない瞳。



  何も聞こえない耳。



  なんの味もわからない口。



  なんの匂いも感じられない鼻。

  


  誰に触れられているのかもわからない皮膚。



  「誰か…。たすけて」



  東京都の一角にある隔離施設で少年と少女は涙を流す。



  隔離施設にあるのは絶望と諦め。


  そして…


       愛だった。