これはとても素敵なお話でしたね。悪魔はある意味で人間よりも人間くさいのかもしれませんが、このお話の主人公の悪魔も自分の感情を持て余している感じなのが我がことに感じられてよかったです。思い出の中にいる悪魔祓いの女性も描写が多いわけではないのに確かな実在をもって立ち現れてくるようでした。

アドベントカレンダー小説企画の作品ですが、とても素敵で少し残酷な最後の贈り物がテーマに沿っていて大変に素晴らしかったです。直接に描写しすぎないできちんと情景と心の動きが描かれていていいお話でした。