喫茶店、始めました。

作者龍魁

亡き祖父から受け継いだ昔ながらの喫茶店を自分好みに改装しまくり、心機一転、新たにお店をオープンさせた若き女店主。

ブラック企業勤めだったこともあり、これからは穏やかにゆったりとした人生を過ごしてやる!と決心したものの。

「カレーうんま!!」
「おい、おかわり!!」
「ほんと美味しいな…。お姉さ…



半年前、亡くなった祖父から引き継いだ古くさいお店を改装しまくって、メニューは自慢の”カレーのみ”という、かなり変わった喫茶店を新しくオープンさせたのはいいものの。





「まじこのカレーうまい!!」

『分かったから、まず口の中の物を全部飲み込んでから喋れ。ガキか?』



「前のじいさんが作ったメシもうまかったけどよ、コレの方が倍以上にうめぇぞ!!」

『嬉しいけど、うちのじいちゃんのご飯の方が美味いからな?分かったか?…分かったら返事。』



「ほんとに美味しいよね。ねぇ、まだ名前教えてくれないの?お姉さん?」

『毎回毎回懲りない奴だな?それ食ったら帰れよ。そして二度と来るな。』



「…んま。」

『…お前、それしか喋れないのか?』





私のゆったりライフは、どこへ消えた――?












※コンテスト用に書いた作品ですが、所々加筆修正して、改めて違う作品としてまたこれからストーリーを増やしていきます。不定期更新です。1ページで、1話完結型の予定です。よろしくお願いします。