すこぶるモテる親友をもつ私は
もはや脇役のプロと言っても過言ではない。
脇役のプロとは───無駄な期待をしないこと。
「え、かわい」
「本人に直接言った方が早くお近付きになれるかと」
「だから本人に言ってんじゃん」
「え、なんて」
「ふっ なんでそんな驚いてんの」
君のくしゃってした笑顔
あれ?おかしいぞ絶対ときめかないハズの心が─────
「ご、ご冗談はその辺に」
「好き。大好き。付き合って。結婚して」
「あ、れ、練習付き合っててことか、おけ、任せろ」
「バカなの?」
まて、期待するな、きっとこれもなにかの作戦だ
「私脇役なんで」
「こんな可愛い子が脇役なの?キャストに金かけてんな」
パッと見、ミステリアスで何考えてんのか分から
ないと思ったら自由気ままに攻めてきて─────
おい!親友!モテるんなら教えてくれ!私こいつのこと信じてもいいんでしょうか