オオカミ王子はわたし限定

作者南 菜乃

容姿端麗・頭脳明晰なわたしの推しであり学校の“王子様”は観察対象であり目の保養! ……のはずが、ある日推しから迫られちゃった






*




「りっくんは私の推し!」




出会ったあの日からどこまでも王子様




そんなきみは今日も変わらず観察対象



宝石のような私の推し 王子様


生きててくれてありがとうございます!






と、推しを追っかける日々がずっと続く



───はずだった











「甘いね、汐架」



「無防備で隙しかない」



「ほんと可愛いね、襲いたくなる」




*




──何故わたしは


推しに迫られているのでしょう?






*

*

 






完全無欠の王子様は


わたしにだけオオカミな甘い素顔を見せる





「りっくんは“推し”だから!」


「……ふたりきりの時は、“璃玖”って呼んで」








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