-薄幸の人妻は妖しき鬼の愛を知る-
家族に愛されず育った紗栄(さえ)は、家から追い出されるように華村家の後妻として嫁入りする。
紗栄の夫となった華村 洋蔵(はなむら ようぞう)は紗栄よりも二回りは年上で、鉄鋼業で栄える実業家。紗栄は夫から愛されなくてもせめて子どもさえできたら……と考えていたが、洋蔵は自らが請け出した妾の梅(うめ)に夢中。2人の夫婦としての生活は結婚した初夜の時だけだった。
紗栄はある時、梅に用事を押し付けられて外出した時、帝国軍に所属する鬼頭 佑(きとう たすく)と出会う。鬼頭は実は鬼の末裔であり、帝国軍の妖鬼隊の軍人。鬼頭と触れ合ううちに、今まで感じたことのないような胸の高鳴りを覚えるようになる。
鬼頭は実は鬼の末裔であり、帝国軍の妖鬼隊の軍人。
そしてある晩、二人きりになった時に鬼頭は紗栄を押し倒し、囁く。
「俺ならあなたを幸せにすることができる」
表紙素材:おんこち様(pixivID:1436011)
表紙作成:かんたん表紙メーカー