甘い囁きは、毒の蜜。

作者凛海

夜の蝶として働く紅葉(あげは)は、とある事件に巻き込まれ、全てを諦めた。
そんな彼女の前に現れたのは、極道に身を置く、1人の男だった。

*性的描写、暴力、流血描写あり。苦手な方要注意

全てを失った日

あなたは何を望みますか?




この場で死ぬか、極道の男の妻となるか

その選択を迫られた時

あなたはどちらを選びますか?





最愛の家族を失った時

選んだ選択は正しかったのか





知らなければ幸せだったなんて言うけれど、

知れば不幸になるとは限らない。






正解なんてものはどこにも書いていなくて

自分がどう生き抜くか、何を選択するか、

自分の選択次第。





選択肢なんてものは与えられるものじゃない。

自分で見つけ出すもの。

然し分かっていても

人は与えられるのを待つばかり。




幸せだって

与えられるのを待つものではなく

自分で掴み取るもの。



誰しも心の底では分かっている。

理解しているつもりだ。

だが所詮はちっぽけな存在で

だからこそ人は願わずには居られない。

この人生ものがたりが、幸あるものになりますようにと。