結婚している私には、愛する旦那と娘がいる。けれど、私が本当に愛していたのは初恋の「君」だけだった。
今、高校生の娘が部活から帰ってきた時に、ふわり香る制汗剤の香りが昔、君が付けていたものに似ている。記憶が過去へと誘い、甘い誘惑へと私を導く。