沙世はその頃、上京生活に疲れを感じていた。血のつながらない兄、拓磨にいつまでも構われているのに違和感を持ちながら、結局最後は甘えていた。けれどある日、拓磨が沙世に隠していた感情を知ってしまい……。苦しむ沙世に、拓磨は優しい嘘をつく。