乙女ははにかんだ。【完】

作者如月小雪

恋愛は随分ご無沙汰になっているバリキャリだったが、転勤してきた後輩に懐かれ、久しぶりの恋の沼に落ちていく。



は、梅よりもやや遅く、桜よりもやや早く、淡紅色の花を咲かせる。


梅のような華やかで甘い香りはしないけれど、実になれば甘く香り、生食ができる。


桜のように枝を覆い隠して咲き乱れはしないけれど、花びらは丸みを帯びており、小ぶりで可愛らしい。


花の美しさや淡く柔らかい赤黄色の実の甘さに惹かれ、導かれた人のどれだけが、実の甘酸っぱさを知るだろうか――。



乙女 はにかんだ。

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更新:2024.3.1~ 2024.4.29

※毎日18:00に更新。

※3/25より後日談月曜18:00更新。