森の中の好兄弟(ハオションディ)

作者花が歩く

 赤い提灯が灯り、立ち並ぶ屋台がいい匂いを漂わせる市中では、好兄弟(ハオションディ)の噂が流れていた。彼らは身寄りがないため弔いを受けず、長い時を漂うという。市中から離れた山の上に、ひっそりと佇む屋敷があり、噂の渦中である好兄弟が暮らしていた。死んでいるのに存在していて、未練を残しているのに、それ…