溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

作者純奈こう



我が家は没落まっしぐら……。



使用人さん達がみんな私の前から去ってしまい。



途方に暮れて泣くことしかできなかった。



だけど、ただ1人私のそばにいてくれたのは



同じ高校に通う専属執事。



本当にいいの?



貧乏になってお金が払えなくても執事でいてくれる?



「お嬢様、泣かないでください。

俺はどこにもいきません」



「俺はあなたのものです」



「お嬢様を傷つける奴は誰であっても許さない」



「俺がお守りします」



紫音が一緒にいてくれるから、私頑張るね。



如月 若葉(きさらぎ わかば)

高校1年生エクスクルーシヴ科 15歳

ビンボーお嬢様。優しくて真面目、美少女。天然。




久住 紫音(くずみ しおん)

高校3年生執事科 18歳

若葉の専属執事、イケメン、若葉を溺愛している。



執事の紫音と2人きりの同居生活がスタート。  



だけど、彼を困らせてばかり。



「お嬢様、これからは自分で服を着てください。俺は手伝えません」



でも、お着替えはこれまでメイドさんに手伝ってもらっていたから。



「お嬢様、俺の布団に入らないでください」



だって、真っ暗でユーレイがでそうで怖いんだもん。



「お嬢様、俺も男なのでちゃんと警戒してください」



どうして紫音を警戒しなきゃいけないの?



「では、すこしだけお仕置きをさせてもらいます」



お仕置き?えっ、待って紫音。



俺のお嬢様は本当に世間知らずで、無防備で素直で優しくて超可愛いくて。



俺の願いはひとつだけ、彼女が幸せになってくれること。



私の願いはひとつだけ、これからも紫音がそばにいてくれること。



ただ、それだけでよかったはずがーー。



やっぱり、もっともっと君のことを独占したいって思ってしまう…………この気持ちは。



 イラストは、トワツギ様よりお借りしています♡