束の間のブルーモーメント

作者一倉 エマ

ひねくれ年下男子と地味子のお話







「あやめくん」


出会った女の子たちの心を


全部うばっていくひとは


「ちゃんと名前で呼んで、せんぱい」


いじわるに笑った





・・─・・





「どうしてこんなことするの?」


人に心を開けない


桜永 瑚子

(おうなが ここ)





×





「きらいだから。おまえのことが」


年下の冷たい幼なじみ


菖蒲 千耀

(あやめ ちあき)





・・─・・





誰よりも仲がよかった男の子は

誰よりも、かっこよくて

誰よりも、手の届かないひとになった







「千耀くん、お願いしますって言ったら

もう一回してやるよ」


「むりやりしたくせに……!」


「そっちからしてきたんだろ、キス」








〚わたしと、あなたの、ひみつのじかん〛







このお話は

四年前に書いたものを改稿しながら

野いちごさんでも公開しています

私自身はベリカフェ、エブリスタで活動中です