少女は紫陽花が咲き誇る場所で、ひとりの青年と出会う。けれどその青年は……。
紫陽花を見ると、
思い出す。
忘れもしない、
あの日のことを。
深い霧が立ち込める、あじさいの道。
私はそこで、彼と出会った。
その記憶は色褪せることなく
確かに、私の心の中に存在している。