奏霧堂ーcaseななー

作者みどり

大好きな先輩。彼とアツい一夜が過ごせたら……なんて、都合がいい話かな?奏霧堂ではあなたが望む“愛”売ります。



「せ、先輩……だめ……」


「本当に、だめ?」



先輩が私の指にキスをする。

人差し指につけていた

リングがキラリと光った。



そう、それは

「あなたが望む“愛”売ります」

という看板が出されていた

古びた小さな店で買ったもの。



「先輩と刺激的な恋がしたい」



そう言った私に

お婆さんが差し出した

不思議なリングだった──