古書店に通う由宇子は、ある一冊の本がきっかけで明治時代にタイムスリップしてしまう。そこで彼女が出会ったのは、作家を目指す一人の青年だった。









___今でも鮮明に思い出す。


君が好きだと言ったあの空の蒼を___








何年でも、何十年でも。





僕は待ち続ける。






君が、いつか見つけてくれると信じて。














------------------------------相模誠一郎「蒼の君」より抜粋