『あー、新谷さん?
変わってるよね、あの子』
俺のクラスメイトには1人
変わってる奴がいるらしい。
例えば授業中、
席が一番遠い俺にまで届く
くらい大きな鼻歌を歌ったり。
例えば保健室に行く理由は
いつも決まって鼻血が出そうだから。
とか言って先生の返答も聞かずに
教室を出て行ったり。
例えば昼休みは飯を食わずに
サングラスをかけて、太陽を観察したり。
『太陽の周りにかかった丸い虹をね?
小さい頃みたことあるんだ。
もっかいみたいなーって。』
変わってる?
おいおい、ふざけんなよ。
変わってんのはおまえらだろ。
コイツはただ純粋なだけなんだよ。
男目線・短編小説
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