れいず
純粋
ユキの純粋な想いが全体に散りばめられていることが印象的でした。
ムラタさんとの出会いとデート。このムラタさんが良い味付けになって読者を引き込みます。
ユキはムラタさんの振る舞いや食べ方など様々な点でナツさんと比較してしまいます。また、昔の奥さんにひきずられているムラタさんと自分を比較します。
ユキがムラタさんという鏡に自分自身とナツさんを投映し、あれこれ考えることで、読者がよりユキの境遇を理解できるようになっています。
後半はナツさんとの距離がどんどん近づいていき、そのまますんなりとエンディングを迎えます。
ユキの心情を数多く書いていながらもしつこくなく、とても読みやすい作品だと思います。