春は黄色から…③

作者宝 樹




怖いのは今も嫌い。



孤独じゃないと知ってしまったから。






友達もできた。



素敵な彼も。



大好きなお母さん。



その縁につながるたくさんの人達。




私を大切に思ってくれるみんなの優しさを当たり前のように感じられる幸せ。




孤独を感じていた日々が幻だったかのように。






だからね。



もう二度と怖い思いをしたくない。






この世界は怖いものがいっぱいあるけれど。



大切な人達がたくさんできたからこそ心から思う。







大切なものを失うのは怖い。





私は大丈夫なのだろうか。





もしも…。



もしも、運命の歯車が狂ってしまったら。




大切なものを失ってしまったら。





私はちゃんと生きていけるのだろうか。