101010

清らかな童話
永遠に生きることの寂しさ、どれほど長く生きても決して色褪せない大切な人の思い出と、時を越えて訪れた新たな想い。
 
聖書や人魚姫を思わせて、けれどどちらとも異なる可愛らしいおとぎ話。清潔な文章、透明感のある描写と「人魚」というモチーフが合っていて、読んでいて優しい気持ちになりました。
 
悲しい運命を背負ったレオが最後に報われて本当に良かったです。永遠の命は失ったけれど、「想い」は永遠に消えないんだろうなと思いました。