ずっと好きで、告白されて、付き合うことになったけど。私たちにはもう時間がないのでした。
高校3年、夏。
「ーー七菜香。俺、七菜香のことが好きなんだけど」
どん。
花火によって照らしだされる未央の顔。
切れ長の瞳が赤色にチラチラ光る。
どれほど。
どれほど私はこの言葉を望んでいたのか。
「ーー未央。」
どどん。
花火の光も未央の顔も、霞んで何も見えない。
「だから、付き合ってほしい」
瞬きしたら、
あっかいものが頬を伝った。
「はい。」
ーーー期間限定の、
お付き合い。