日下部さんを打倒せよ!

作者kiyora

何事もなく平穏に過ごしていた僕の高校生活は、三年目にして大幅な軌道修正に入った。「記念日のデートどこ行く〜?」「……僕は付き合った覚えないんだけど」











高校に入学して






一年目、僕は平穏無事にすごした




二年目、それなりに楽しくすごした







そして、三年目の四月







「ねーえ! 私と付き合ってみようよ〜」







……とてつもなく厄介なのに取り憑かれた







「”付き合う” というのはお互いに好意をもってして初めて起こり得る事案であって、」




「そういうのいいからさ〜。ほら、お試しで!」







突然現れた彼女は突飛で、気まぐれで、破天荒





その上






ハウスダストよりも軽い恋愛観の持ち主だった。







「勘弁してくれ……」







おお、神様よ





どうか僕の平和な高校生活を返してください







「彼氏〜、一緒に帰るぞ〜」






……出来るだけ早く









平和を愛する文科系男子と



平和を掻き乱す迷惑女子の






青春っぽい物語






「あたし、そーゆー難しいのわかんないわ」