運命の出会いって本当にあるのでしょうか。

恋って、とても難しい。

そんな、女子大生と刑事の物語。

今年の春、大学生になり、今は冬。


彼氏なし。


ついでに、恋愛経験もなし。


彼氏いない歴史=年齢


決してモテないわけじゃない。


ただ、告白してきた人は好きな人じゃない。





…好きな人が…




……好きな人ができない。


これが、問題だ。




恋愛への憧れは強い。デートとかしてみたい。



だけど理想が高い。ガードも硬い。



そんな私、祐は周りがどんどんカップルになっていく様子をただただ見つめていた。




『はあ〜彼氏欲しい〜』



口癖になってきたこの台詞。本当は心から思っているわけでもない言葉。


周りに少しでも合わせるように軽々しく彼氏、だの恋愛、などのキーワードを並べていく。


すると、みんな食いついてくるのだ。私のここがだめ、ここがいい、なんならもう妥協しちゃえ、なんて。



『ふざけんなー!!!!』


って、言ってやりたいところだ。ぽすぽすと枕に顔を埋め、ゴロゴロと転がる。


恋愛に妥協なんて、そんなのレンでもアイでもない。




悶々と考えるだけの時間が過ぎていく。



夜の9時。少しだけお腹、空いたな。



明日の朝ごはんも含めてコンビニで何か買おうかな。



そう思い立ち、私は部屋着にコートを羽織り、マフラーを巻き、すっぴんを隠すようにマスクをする。






ここが。





そう、



ここが、私の恋のはじまりだったのかもしれない。