願わくば、安寧を。

作者Mitsu

貴方が変えてくれた私の世界に、今日、別れを告げる。



空は青く澄んでいる。


太陽の熱が微かに暖かい。


息を吐けば、周りの空気が白く染まる。


風に吹かれて、枯葉が舞う。


芽生え始めた春の香りがする。


目頭が熱い。


心臓が煩い。


処刑人の靴音が聞こえる。




瞬間、貴方の声が聞こえた気がした。














1939年に勃発した第二次世界大戦のドイツが行なった、ユダヤ人迫害をテーマに作った創作です。


舞台は「アンネの日記」で知られるアンネ=フランクが亡くなった、ベルゼン強制収容所を使わせて頂いています。


時代背景や団体はそのまま動きますが、主となる人物はフィクションです。


第二次世界大戦の流れをあまり知らない方にも、なんとなく分かるように執筆しております。


初めての小説で、このアプリケーションを使用するのも初なのでお手柔らかにお願いします。