君に初めて花を贈った日。

作者菜摘

殺人を犯した少女と優等生な少年の逃避行の物語。


「私、人を殺したの。

だからこれから逃げるつもり。君は?どうする?」


「それなら俺も、一緒に連れて行ってくれ」



教室の隅っこで、いつもひとりぼっちだった君と、

教室の真ん中で、いつもひとりぼっちだった俺。

2人でいれば、なんにも怖くない気がしたんだ。


あの夏、俺たちは幼い逃避行の中で、

ただ静かに恋をしたね。