一匹狼【完】

作者蓮華

狼のように気高くて、ウサギの様に寂しそうなお前たちに、俺は

―――――会えてよかった。

狼のように気高くて、

ウサギの様に寂しそうな

あいつらを見たとき、俺は直感で思った。



“こいつは一人にしちゃいけない”、と。



美しすぎる容姿を持った

あいつらの瞳は、

綺麗で、吸い込まれそうなのに、

深すぎて踏み込むことを許さなかった。



何処か近づきがたいあいつらに

近づいたのは単なる好奇心だった。



だけど今、はっきりといえる。

兄弟のように似すぎているあいつらに、


 



――――会えてよかった、と。