幼稚園からの腐れ縁。「好き」なんて感情は、これっぽっちもなかった。でも、高校に入っていつもより一緒に居る時間が増えて、自然に意識する二人。
暖かい太陽の下、彼と手をつないでボーっと空を見上げる。
「あついね」
「あついんじゃないよ、あたたかいんだよ」
「えー、あついよお」
「じゃあおにごっこしよ!」
「もっとあつくなるじゃん・・・」
「いいの!ほらはやく!」
幼稚園最後の夏、ここから二人で遊ぶのが当たり前の日々が始まった。