『俺は君を逃がさない。絶対に。
俺は決めたんだ、もう君に嫌な思いはさせない。
寂しさも辛さも吹っ飛ばしてやるから。
だから、だから……。
俺以外のやつに二度と会うな。』
初めて彼が私に言った言葉だ。
いきなりそう言われても訳がわからない。
「私の名前は木下桃凛(ｷﾉｼﾀ ﾓﾓﾘ)。あなたの名前、教えて下さい。」
そして、これが私が彼に言った最初の言葉。
彼はすごく驚いた顔をした。
知らない人に話しかけられ、名前を聞くのは普通のことだ。
そう思った時
『桃凛ちゃんは俺のこと知ってるよ』
彼はそう言った。
あいつとの、恋愛ストーリーはここから始まった。