心菜りず

甘い熱、ほろ苦い香り。

唇に、熱。
そのタイトルの意味が、私の予想よりも随分色っぽく、艶っぽく、そして深い熱さを孕んでいました。

大人で魅惑的な陽と、それに困惑し翻弄される凛子。曖昧で線引きがあやふやな大人の恋に戸惑う凛子の気持ちがありありと描かれていて、そんな世界をまだ見ぬ私でさえ感情移入してしまうほどでした。一緒にいた女の人が妹だと知り、私も携帯を握りしめながらほっとしたくらいです。

本編では凛子視点で書かれていましたが、背景描写や陽の言動から、陽の凛子に対する思いや三浦くんに対する焦り・嫉妬がよく分かり、とても微笑ましいとも感じました。

私が次にコーヒーを飲む時、きっと艶っぽい彼を思い出すでしょう。

追伸 私は三浦くんがダイスキです。