うのたろう

あたしとカレの恋は盲目
恋は盲目。
好きあうどうしは、いつもたがいに目をつぶって、むかいあってる。
ゆえに相手の気持ちがわからなくなり、不安になり嫉妬する。

物語の主人公・紗希もそんな状況。
三年間つきあっていた拓斗の気持ちが最近わからなくなっている。そんなご様子。
頭をぐるぐる悩ませる。

状況を打破するために紗希が実行したのは「お色気ムンムン攻撃」。

ふたりで海にいき、拓斗の視線(そして心も)を自分だけに釘づけにさせようというもの。

が。
ここでひとつ問題がある。
タイトルにもあるように「あたしの胸は小さい」ということ。

物語は展開しクライマックス。
紗希が感情を荒げて拓斗に告白するシーンでは、そんなタイトルとのつながりがひじょうによかった。

「あたしの胸は小さいけれど~」につながるせりふは必見だ。

構成力があるので、物語の展開がひじょうにスムーズだった。場面を見せる力もある。

最近マンネリ気味のローティーンのカップル。
とくに女の子のほうは、物語に共感する部分もおおいだろう。
また女の子たちは、この作品から自信をもらうこともできると思う。