Cメジャー

素晴らしい!
ケータイ小説家達に嫌われるシリーズ、全部読みました。

素晴らしいの一言に尽きますね。
現代のケータイ小説に氾濫している問題に焦点を当てた風刺を、巧くストーリーの主軸にはめ込んであります。

もちろん、地の文やストーリー展開には、まだ改善すべき部分はあります。
しかし、たった十数ページという短さ、この文少量で、破綻していないストーリーを組み立てるという技量には感服いたします。

しかも、風刺が決して不快ではないことが素晴らしい。
ただの批判ではなく、そこに物語を組み込むことにより、読者に対して問題提起をするだけでなく、読後の清涼感を与えられます。
そのストーリーというのも、決して嫌味ではなく、颯と小町の微妙な恋愛を応援したくなるような、ほんのりと甘いレモンクリームのように美味しいお話でした。
続編でまさかの展開になっており、そちらも大分驚かされました。
これはシリーズ通して読むと尚面白い作品です。
タイトルだけ見て引き返そうとするのは勿体ないですよ。
これはぜひすべてのケータイ小説家さんに読んでもらいたいです。