倉木

魅力のある小説
読み始めると先が気になって読み続けてしまう、そんな小説です。
私自身音楽が好きだったのが最初の理由でしおりを挟みました。

決して文章力が群を抜いているわけでもない。
どちらかと言えばティーン向けの文体です。
大変失礼ですが、正直私が読みたいと思える文章ではなかったです。

しかしそれを上回るテンポの良いストーリー展開やキャラクターの思い等に引き付けられました。

本編ではあまり表現されていない掴み処のない海老名君の心情なども、想像するのが楽しいです。

王道な幼馴染みの純愛ですが、読んでいてハラハラさせられたり、このキャラの本当の気持ちはどうなのだろうとか、いろいろと気持ちを揺さぶられる小説でした。

これから幸せになっていく二人――そんな確信を得られる最後で満足です。


久々に読んだのがこの小説で良かったです。