どんなに想っても、届かない。どんなに想われても、応えられない。
いつも隣にいた。
隣にいるのが当たり前だったはずの、最愛の人。
それはある日、突然。
私だけを残して、彼はこの世界を旅立った。
そんな彼がいない不鮮明な世界から、気付けば私を連れ出していてくれたのは。
今、彼と同じ「景色」を見ている、あなただった。
illusted by 粟見やも様