NOEL
不器用で未熟な少年少女の、間違った方法の真っ直ぐな気持ちの訴え
読み終わった直後、とても不思議な気持ちになりました。
私自身がゆとり世代に生きていて、確かに周りには親や時代に流されて荒れる人も多かった。そして、私も主人公・ユミに似ている面が多かった。
私も優等生のふりして周りにバレないように非行に走った時があって、自分の弱さのせいだって自分自身を嫌悪したこともある。
でも「時代という名の第三の親」のせいだと思うとなんだか救われた気持ちになって清々しかったです。
ユミのように優等生の仮面をかぶりつつも実は不良行為に走ったり。アッコ等のように誰かを見下してハブにして強くあろうとしたり。ケイゴのように仲間が早く欲しいからモノで釣るように友情を得て満足して、でも寂しくなる。
それは現代の中学生等が、ほぼすべての人が手を伸ばしてしまうことであり、その間違いを高校生・大学生になって後悔してまっとうな大人になる。
そんな切なくも懐かしい思春期を上手く描いているこの作品にはただただ脱帽です。
そして、私の荒れていた時期への「答え」が見つかった気がして、すごく感謝しています。
素敵な作品をありがとうございました。