“好き”って気持ちの痛さを知ってるから
優しさの苦しさを知ってるから
逃げることでしか自分の気持ちをごまかす手段を知らなかった
「さわっても……いぃ?」
少しだけ伸びる指先が俺の肌に触れる寸前で止まる
「他の女の人がいっぱい触ったつかさくんに、私も……さわり…たい」
触れそうな指先だけで全神経がそこに集まる
「俺、キレイじゃないよ?」
「瞳に触ってもらえるような人間じゃない」
声に出せない想いをいつか伝えることはできるのだろうか?
2009.10.2 完結
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