ゆず
言葉の魔術師♪甘い呪文♪
まるで絵本みたいなタイトルだなぁ…
そんな印象から読み始めたお話。
いつも食堂の窓際で、カフェラテを飲んでる柊くんに
憧れの王子像を描いていた主人公。
だけど、実際の柊くんは、理想とはかけ離れていて…?
絵本みたいという印象はタイトルからのものでしたが、読み終えてその印象もあながち間違ってはいなかったかなと思いました。
まず、無駄なものがない。
作者にかかれば、マシュマロもカフェラテも千円札もオムライスもホットココアも全部が意味をなして生きてくる。
それをまるで絵本のように可愛らしく生き生きと彩るそれはまるで言葉の魔法のよう♪
すいすいと読めてしまうのに、あっという間に物語に惹きこむ文章力は凄い!
柊のような難しいキャラをこんなにも魅力的にに描けるのは作者ならではだと思います。
柔らかい世界観の中で、ピリッと苦味がきいてくる二人の恋物語。
まさにカフェラテに溶けたマシュマロ。
甘い香りの中に隠された深みのある味わい。
素晴らしいです。おすすめ!!