──私が出会ったのは、どこまでも規格外な王子様──




─『おちてんの。』


─『え?』


─『だからさ、俺はお前におちてんの。』






華やかだけど刺激が足りない、そんな私の前に現れた。


そして。


一瞬で奪われた。



欲しいもの、なんてできるはずない

だって私は全部持ってる。




そう思っていたのに、





──────あの日までは。







一つ屋根の下、お嬢様と王子様の物語。



─『kiss…しとく?』


─『………、考えとく。』