先生、私と恋して下さい。

作者くくり

保健室で私はあなたに出会った。

「好き」も言えないし、付き合えもしないから
こうしませんか?
「先生、私と恋して下さい。」

保健室。

いつも誰もいない。

先生すらいない。

私は放課後寝るために来た。


「どうせ今日もいな…。」

そんなことを呟いてドアを開けるけど、

「ん?生徒か。」

そこには

白衣を着ている黒髪の背の高い男の人が

立っていた。


”養護教諭 黒須光都”

と書かれている。


「先生…?」

「先生ですよ。どうしたの?具合悪い?」

「眠いです。」

「帰ってください。」

「帰りたくないです。」


黒須先生は困ったようにため息をついて

「とりあえず入りな。」と言ってくれた。

その声がひどく優しくて

少し胸がきゅんとしたのは気のせいだと思うことにする。




『先生、私と恋して下さい。』登場人物


白羽ひま(しらばひま)

桜が丘高校二年


友達もそれなりにいて家族も優しくて

毎日普通に楽しく過ごしてる女の子。

口がたまに悪くなるけどいい子。

頭はすごくいい。

運動は平凡。

黒須が来るまでは放課後毎日

保健室のベッドで寝ていた。




黒須光都(くろすこうと)

桜が丘高校 養護教諭24歳


新しくやって来た養護教諭。

誰に対しても優しく、

とても聞き上手でよく相談されるが

自分の悩みは言わずに心の奥に

仕舞い込むような人。




赤島陸(あかじまりく)

桜が丘高校二年


ひまのクラスメイト。

一年のイケメン王子と呼ばれている。

さぼり魔だったり、

お坊ちゃまだったり、

まぁ色々ある男の子。