その掌の熱が、あたしを5年もあの日に縛り付けて離さない。切ない夏の思い出小説
その音を合図に
あの夏のあたしたちは
ほとんど声も出せずにいた
誰かがこんなにも
静かに確かに
感動する声を聴くのは
初めてだった