かつて史上最強のストッパーと言われた男が2年ぶりに帰ってきた。
最後のマウンドに立つために。
その男、大井五郎は引退試合では異例のとも言える9回から登板。
1点リードの9回2アウト1・2塁で三冠王を目指すスラッガー、倉島を打席に迎える。
大井は子供の頃から「野球選手になっても、ジャイアンツの選手でなければ意味がない」と言ってきた。
その彼とドラフトで交渉権を得たのはタイガースだった。
大井は大学か社会人に進み、3年以上経てばジャイアンツに入ることが出来た。
大井は当然のごとく、タイガース入団を断固拒否する。
その彼が、なぜか突然タイガース入りを表明する。
彼がタイガースに入ったのは一体なぜか?
そして最後の試合での、倉島との勝負の行方は?