偏見に満ちたこの世界に生まれ落ちた残像。誰にでも得体のしれないもう独りの自分を抱えている。そのほんの一部を感じてもらえたら嬉しいです!
「プロローグ」
月の破片にあなたがいた
危なげではかなく曖昧な感情を幾つも内に秘めている
偏見に満ちたこの世界にひと雫の涙を与えたなら
グロッシーな硝子のナイフをそっと手首にあて
胸の鼓動を聞いてみる
あやふやな感情ほのかに香る紅いドレッドチェーン
絡み付く綾をひとつづつ取り除いて上げよう。。