清美は頭を抱えていた。
仕事のストレス発散がきっかけだった。カードで買い物。。。段々とエスカレートしてしまっていたのだった。
カードの支払いが出来なくてサラ金からお金をかりて。。。サラ金のお金を返すために次々と。。。会社にもバレて、居ずらくなって退職へ。。。退職金でお金はかなり返済できたけれど。。。それでも百万くらいは残っていた。
既に家賃も払えないし公共料金も払えない。
だけど精神的に追い詰められる金額でもない。
そんな時に「ひととき融資」をNEWSで見たのだった。
「10年間一生懸命働いてあっさりクビ。。。バカャロー会社」1人で叫んでいた。
「働きたくない。もう嫌。。。ひととき融資か。。。」清美は検索してみた。
NEWS等の後に掲示板を書いていたサイトがあった。
お金を借りたい人が書き込みをしている。。。。無理でしょ。そんな内容だった。例えば。。。「ブラックで借りれないから無条件で貸して」とか
少額から大金までさまざまな募集
殆ど面白半分で清美も書いてみた。
「三十二歳。。。独身。。。会社をクビになり疲れはてました。当面の生活費50000円を無条件で貸してくれる人はいませんか?借金百万円ありま~すマンションも出ていかないといけませ~ん」
何軒かメールが来た。お店風の所も。。。とりあえず写メを。。。いかがしい店と直感した。そんな内容が殆どだった。
一件だけ他とはあきらかに違うメールがあった。
「50000円は差し上げます。一度会いませんか?内容は仕事です。仕事の内容は妻の介護なんです。妻の余命は2ヶ月と宣告されていますが病院で死にたくないとの希望で自宅に連れて帰っています。偶々NEWSでひととき融資を知り助け合いが出来る人が近くに居ないか見ていました。高校1年の娘もいるので昼間の妻の介護と娘の世話をお願いしたと考えています。住み込みでも大丈夫です。」気になったら連絡ください。