僕たちは、あの頃大切な物の別れ方を知らなかった。小さな心の中で抱え込むしかすべがなかったんだ。これは、僕と僕の彼女の大好きな歌の話。
僕たちは、あの頃大切な物の別れ方を知らなかった。
小さな心の中で抱え込むしかすべがなかったんだ。
彼女が好きだった花。
雨の季節の紫陽花。
彼女がよく口ずさんでいた歌。
彼女が僕の前からいなくなったと同時にあの歌を歌っていたシンガーもまたいなくなったんだ。