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ゆれるこころ綺麗でだけども汚い、それでもそんな人間がすごく愛しい。悩み考えて生きていく人の本質を、丁寧に描いた作品です。 心理描写が巧みで、「愛しいと思ってしまうのはいかにも恋するあれこれ」など、語りすぎず、読み手の想像力をかきたてる文章はお見事です。 マキツバの別れを別れのまま受け止める、凛とした姿勢。そしてそれは少なからず麻くんのおかげで、自転車の揺れの愛しさや乾いた空に向日葵を望むなど、自分の気持ちをどこか客観的にでも限りなく主観的に見ているマキツバの、幹との別れ後の心の動きは、美しいほど、人間らしい揺れが出ていて、すごく好きです。 読み終わった後、無性に、人間って不器用だけれど、すごく尊いと、身近な誰かに会いたくなります!素晴らしい!